アトピー治療の転機

私は小学生くらいからアトピーになり、今現在も症状があります。

重度という訳ではなく、季節で悪化したり、特定の部分(ひじの裏、膝の裏など)

に常に湿疹がありました。

 

特に手の湿疹は酷く、水泡ができてかゆみがあり、

搔いてしまうと水泡が潰れて体液でぐしょぐしょに。

病院に通い強いステロイドをもらって一旦治まっては、また悪化を繰り返す。

原因も分からない、病院に行っても治らない。

当時は携帯が普及し始めた頃で、手軽にインターネットで検索して調べるなんて無く、

母親もあまり賢い人ではなかったので、凍らせたおからをガーゼに包んで

当てるという謎の民間療法を試したり、良くわからない漢方を飲まされたりしました。

当然病院も近所のママ友に勧められたのか、評判で良いところだから!と

良くわからない病院に連れていかれ、大人気の為、常に3時間待ち。

今思えば小学生に使って良かったのかってくらい強いステロイド

 

謎の静脈注射を打たれていました。

 

思い出してもあれは何だったのだろうか。次の日には湿疹がかさぶたになって

肌がきれいになったので、相当強い何かでしょう。

 

病院に行っても治らないのだから、私はそういう体なんだと諦めて、

症状が出たら薬で抑えて、うまく付き合って行くことしかできませんでした。

 

転機になったのは一人暮らしを始め、新しい皮膚科での診察でした。

 

ずっと通っていた病院が遠くなったので、とりあえず同じ薬が貰えれば

どこでもいいかと、歩いて行ける距離の皮膚科に行きました。

 

皮膚科は混むもの。待つもの。開始時間と同時に行っても

なぜか30分以上は待っていたので、それが普通だと思って伺ったところ

 

お客さん1人しかいませんでした。

 

5分で呼ばれました。

 

衝撃を感じ逆に不安に駆られながら、診察室へ入ると

そこには物腰優しそうなお爺ちゃん先生がいました。

 

症状を見せながら、今まで使っていた薬を伝えて、同じものが欲しいと伝えると

 

 

「こんなに強い薬、必要かい?」

 

その言葉に、はっとしました。

なんの説明もなかったけど、強い薬だって気づいていた。

でも医者に処方されて、一瞬は良くなるから

思考停止で使い続けていた、劇薬の部類のステロイド

 

お爺ちゃん先生は症状に合わせて、ステロイドと保湿クリームを混ぜた

とても弱い薬を処方してくれました。

 

この薬が、めちゃめちゃ効いたんです。

 

家に帰った後、自然と泣いていました。

原因も分からないし、こういう体質なんだって諦めていた。

でも、もしかしたら、ちゃんとした原因があって

体が必死で悲鳴を上げていたのだとしたら

 

それを劇薬で抑え込んでいたのだとしたら

 

なんて自分に対して無関心だったんだろう。

 

それからはアトピー完治を目指し、

脱化学物質や健康的な生活に目覚める新たな段階に進んでいます。

アトピーの原因については、次回に続きます。